【調査レポート】人生の節目に悩める20代、音楽ライフ「充実」は3割〜意識調査アンケートは引き続き回答を募集〜<中間報告>
一般社団法人ミュージックライフ・スタイリング協会では、株式会社InStyleと共同で「音楽に熱意を持ち真摯に向き合った経験のある人」を対象とした【音楽ライフスタイルに関する意識調査アンケート】を実施中です。
これまでに10代から70代まで230名以上の方からの回答が集まりましたので、その一部を抜粋して中間報告を行います。
音楽ライフスタイルアンケート中間報告
回答データについて
実施期間:2022年5月18日〜10月13日
有効回答数:232件
性別
年代分布
設問について
性別、年齢、居住地、学歴、ジャンル、楽器、音楽歴、家族構成、職業といったデモグラフィック的な情報からはじまり、現在の音楽活動の充実度(5段階の自己評価)、あなたにとって音楽とは何か?成功とは何か?音楽を続ける上での工夫、普段の生活で喜びを感じること、ストレス、持続可能な音楽生活を送るためにどのような支援が必要か?といった20以上の項目に対して232名から個人的な回答を得ました。
これらの回答は、個人を特定する情報(お名前やメールアドレスなど)を取り除いて集計し、分析をしていきます。
アンケート分析の例
複数の要素を組み合わせてみることで、より深い分析結果が得られます。
例えば、全体の充実度をみると「5. 圧倒的充実感を味わえている」と「4. かなり充実している」を合わせた割合が5割弱であるのに対して、10代に絞ったグラフは全体とほぼ同じ5割弱ですが、20代になると3割強に減少しています。
あなたの現在の音楽活動の充実度(全体)
あなたの現在の音楽活動の充実度(10代)
「3. どちらともいえない」と回答している人の割合が4割を超えてきます。
あなたの現在の音楽活動の充実度(20代)
この調査において、10代の回答者のほとんどが学生で、その多くが一人暮らしまたは実家暮らしをしています。
20代、社会に出るタイミングで音楽活動を続けていく上で、何かしらの困難があることが推測できます。
また、10代で充実度が高い回答者は、その理由として以下のような項目を挙げています。
- 自分の成長をすごく感じるから
- 音楽に常にふれられているから
- 自分を必要としてくれる人がいるから
一方、充実度が低い回答者が挙げている理由は以下の通りです:
- 毎日バイトで練習する時間がないから
- 自分の方向性に迷っているため
- 成長を感じる場面もたくさんあるが、同時に挫折や周りとのレベルの違いを感じ、気持ちが落ちることがあるから
時間の使い方や音楽活動の方向性、仲間との関係における気の持ちようなど音楽とライフスタイルに関する悩みを日常的に相談できる場が求められます。
ミュージックライフ・スタイリング協会でも、こうした音楽家特有の話題をざっくばらんに話し合うことができる会員制のメンバーシップコミュニティを設けていく計画を進めていきます(後述)
年代ごとの課題、顕著に
20代の回答をみると、充実度が高い回答者は
- バンドを掛け持ちで3つほど並行で活動していて、色々なジャンルや場所で演奏できているから
- できないことができるようになってくのが楽しい
- 様々な現場に行って経験を積んでいるから
と、現在進行形&等身大の自分の進化・成長に達成感を覚え、喜びを感じるケースが多いようです。
一方、20代の充実度が低い回答者の理由は以下のようなものです:
- 音楽を仕事とする程の実力はまだなく、経済的な理由からセッションやライブに行く頻度も制限が大きい為
- 仕事が忙しい。サックスを気軽に吹ける場所がない
- メンバーが社会人になっているためスケジュールが合わないため
- 充実度で言えばそれなりと言えるがこのまま進んでプロになれている姿が全く想像できないから
自分自身の実力や経済力といった個人的な要素に加え、メンバーと時間が合わない、音出しできる場所が確保できないといった対人関係や住環境による障害もあります。
そして、この先の自分の音楽人生に明るい未来がなかなか思い描けないといった精神的な悩みも色濃く現れています。
30代以降になると仕事での立場や子育てといった要素も入り込んでくるため、10代、20代とはさらに様相が違ってきます。
(ここでは、中間報告のため網羅的かつ詳細なクロス集計は行われておりません。引き続きアンケート回答を募集し、後日最終報告を行います)
見えてきた皆さんの音楽への想い
今回のアンケートでは、「あなたのことを教えてください」という呼びかけで、皆さんの想いや大切にしていることについても教えていただきました。
例えば、「あなたにとって音楽とは?」「音楽を続けていく上で、ご自身で創意工夫されていることがあれば教えてください」「音楽ライフに関して、どのような人から、どのような話がききたいですか?それはなぜですか?」といった設問においては、以下のような回答が得られました。
「あなたにとって音楽とは?」
- 心が震えるような感動を聴く側にも演奏する側にも与えることができる最高の表現手段であり、人生の目標
- 感謝 →音楽が無ければ今の自分は確実にない
- 生涯の学び
- 仕事、収入源、趣味、人生そのもの。
- 唯一の逃げ場。唯一の特技。
- 生き様
- コミュニケーションの手段。言葉の代わりのようなもの
- ダンス
- 宿命
- 魂のなぐさめ
- 人生を変えたもの
- 心の活力
- 人生そのもの
- 空気
- 日常の一部
- 命
- 心のビタミン→歌うも聞くも
- 憧れ
- どういう状況になっても、結局やることになっている今回の人生の設定に組み込まれているもの
- 背骨
- 本能的な欲求をすべて忘れるほどの感動
- 自分の糧
- ライフワーク
- 快楽
- 活力の源
- 一生かかわりたいこと、自分のアイデンティティにしたいこと、生活の一部
まだまだ、リストは続きます。
「音楽を続けていく上で、ご自身で創意工夫されていることは?」
- 一つでいいから続ける。続けるハードルを高くしない
- 思いついた時に思いついたことをすかさずやる、挑戦する
- 練習日記を付け続けること。自分の状態が明確に解ってくる。
- 音楽好きな友人や知人をもつ、都合や予算が許す限り生演奏を聴きに行く、良い演奏の動画などを視聴する
- 今は恩師も亡くなったので、自分の感覚のみに偏らないよう、他の演奏も聴きながら作品と向き合っている
- 自分が続けやすく楽しくできるように自分を追い込みすぎないようにする
- 音楽に関係ない日常に溢れているものをアイデアとして音楽にも直結させること
- 日常で積もった苛立ちや悲しさ、疑問などを詞や曲にする
- 続けること。途中やめても続けること。いくつになっても再開すること
- 常に向上心や新しい発見を求めて動き続けること
- いろんな事からリズムを感じるよう気をつけている。鼻歌は止めない
「音楽ライフに関して、どのような人から、
どのような話がききたいですか?それはなぜですか?」
- 仕事と趣味の音楽を両立させている人の話が聞きたいです(はじめるきっかけやスタート方法)
- トップクラスの方々から音楽の効果と幸福感
- 音楽活動をしている人から生活環境との両立の話
- Bump of Chicken 藤原基夫さん なぜ素晴らしい作品を作り続けられるのか
- すでに音楽活動されている方の経験談。 やりたいけど、どうしたらそれができるのかわからない人への道しるべや貴重なアドバイスになると思います
- 小さい時から音楽をしていた人ではなく、初心者からプロになった人にプロになるまでの話を聞きたい
- 大人になってから楽器演奏ができるようになった人が、どのようにスキルやモチベーションを維持しているか、練習を続けているかなどのような話をシェアできる方
- 人生のどん底や困難から這い上がってきた方が、音楽によってどのように救われ立ち直ららたか。 音楽が持つエネルギーを再確認し感じたい。
- バイトをしながらプロを目指すアマチュアバンドの声。邦楽プロダクトで好きな曲が見つからないのでよもやアマチュアで消えているのではと想像するから。
- 一度音楽で疲れてしまったが、それを超えて大好きになった人
- あまり休みが無く働きながらも、演奏時間を設けて音楽と向き合ってる人から、大体の練習のスケジュールなどを、私が音楽に向き合う時間を作るために、伺いたいです
- B’zの松本さん 売れ続けるために意識したこと 自らの音楽性を押し出しながら、商業的な成功も収めるのは並大抵のことではないから。
- 外国、特に欧米諸国以外の音楽家の音楽ライフを知りたい。ネパールとかチリとか
- 何年もブランクがあって再開した人が、どのようなこと(練習など)をして元のレベルに戻ったのか。自分がいま6年ぶりにピアノを再開したところなので。
- 金銭面をどうやりくりしているか。 夢や目標のために、お金がかかりすぎるので、苦労したけど解決した、という音楽家の話を聞いてみたい。
さらに20以上の設問があります。膨大なため中間報告とはいえ、232名分の回答すべてをこの場でご紹介することはできませんが、今後のミュージックライフ・スタイリングの取り組みに活かし、一人でも多くの同志とわかちあって圧倒的充実感のある音楽人生の創出に役立てていただけるよう展開してまいります。
ミュージックライフ・スタイリングに期待すること
「この新しい取り組み(ミュージックライフ・スタイリング協会の設立)に期待していることは?」という設問においては、以下のような活発なご意見を多数賜りました。
「この新しい取り組み(ミュージックライフ・スタイリング協会の設立)に期待していることは?」
- 人と人、音楽と音楽、ミュージシャンとミュージシャンをつなぐ架け橋のような、そんな期待をしています
- 誰もがそれぞれの音楽生活を充実させるということで、本業でなくアマチュアでも真剣な方を応援してくださる所に惹かれました。初心者が勇気を持てるような企画で裾野が広がるといいです
- 義務教育の子供たちに音楽の楽しさを教える
- 学校の先生は気難しい人が多いので、気軽に音楽について相談できる場になればいいなと思っています
- 音楽を愛しているのに続けられない、音楽を愛していたのに遠ざけてしまった、、、そのような方々に心の底から音楽が好きだ、と笑顔で言え音楽と共に日々の生活が送れるようなそんな未来を期待します
- 音楽のプロを目指す若者たちへ、早い段階で、自分の音楽とライフスタイルをうまく融合させられるように、講演会が実現することを願っています
- 音楽家は練習に時間を費やし、それ以外の集客(営業)、ホール予約、経費のやりくり、作業の負担もかかるので、代行や支援があると嬉しいです。あとは、ジョイントコンサートに繋がるような、演奏家同士が知り合えるきっかけがあると楽しみや可能性も広がりそうです
中には、以下のような回答もいただきました。
さらに、このような声も寄せられました
まさに音楽に真摯に向き合ってきたからこそ、音楽を大切なものと位置付けているからこその思い思いの個性あふれる回答の数々に一同、胸を熱くしております。
アンケートにご協力いただいた方々から掲げられた私たちに求められていることを一つ一つ受け止め、これからの活動に具体的に取り込んで実現していきます。
まもなく始動する「メンバーシップ制度」について
アンケートで教えていただいた音楽ライフスタイルの実情とその突破口を開くため、ミュージックライフ・スタイリング協会における最初の具現化は「メンバーシップ制度」です。
プロアマ問わず、音楽を人生のど真ん中に置いて生きていきたい全ての人を包み込み、
- 自分の音楽とライフスタイルを磨く場
- まだ見ぬ音楽との出逢いの場
- 演奏家同士、また音楽を愛する者同士の化学反応が起きる場
- 勇気と感動をわかちあう場
として機能する、リアルとバーチャルの場づくりを進めてまいります(近日、募集を開始予定)。
圧倒的充実感のある音楽人生を!
今回の中間報告においては、まだすべての要素を網羅的に取り上げた大掛かりなクロス集計は実施しておりませんが、さらにこのままアンケート回答を募り母数を増やし、最終的に「音楽ライフ白書」といえるアニュアルレポートにまとめ、年次で定点観測を続けていくことを構想しております。
引き続き、回答を募集します!
音楽ライフに関する意識調査アンケート2022
「音楽を通して生きる歓びを表現し、ともにわかちあう」を理念に掲げ、かけがえのない自分らしい音楽スタイルの追求と実生活、ライフスタイルの調和を自ら実践する場を生み出していきたいです。
誰がなんと言おうとも、自分にとって音楽はとても大切なものだと感じている方と繋がりたいです。
そしてともどもに圧倒的充実感のある音楽人生を創り出してまいりましょう!
「あなた」の話をきかせてください!
プロアマ、音楽ジャンル、楽器、経験年数やレベルなどは一切問いません。今現在は音楽活動していない方や、「聴き専」だよ、という方も含めて、【あなた】の話をきかせてください!
これから協会としてどんな発信をしていくか、どんなテーマのイベントを企画するか。みなさんの音楽ライフのリアルを教えていただき寄り添うものにしたく、音楽ライフに関する意識調査アンケートをしています。
シェア歓迎!ご自身が音楽経験者でしたらぜひ、ご自身のことをお答えください!
そしてまわりの音楽されてる方、されていた方(今はお休み中なども含めて)に向けて、こちらのアンケートをシェアしてもらえませんか?
集まった回答は後日、個人情報は含まない形で集計し、公表します。
音楽が好きで、健やかなるときも病めるときも、思うようにいくときも、いかないときも日々の課題に向き合って音楽とともに生きている、そんな人たちのリアルな日常や心の中を垣間見ることで、私たちも的外れではない活動計画が立てられると思います。
一人でも多くの方に参加していただければと願っております。
ご不明な点はお尋ねください。どうぞよろしくお願いします!
お気軽にご連絡ください!
リクエストやご質問、ご相談などございましたら、お問い合わせフォームで受付しています。
ご連絡先とご用件を添えてお気軽にお声がけください!